SERとESTARの違いを理解しよう【Part 2】

¡Hola, todos y todas! なな子です。

今日のテーマは、スペイン語学習者の方なら「あれ?」と
不思議に思ったことがあるかもしれない

「Ser」と「Estar」の自動詞」としての働き

に焦点を当てて解説していきます。

「Ser は永続的なもの、Estar は一時的なもの」

この考え方に未だ縛られている方には
目から鱗かもしれません!

まずは、自動詞とは何か?について説明します。

自動詞は、目的語を必要としない動詞です。

「笑う」「歩く」「眠る」など
「~を」の部分が無くても主語だけで意味が通じる動詞

と考えましょう。

では、本題に入ります。
下の2つの例文をごらんください。

Monte Fuji está en Japón.富士山は日本にあります
El concierto es en la plaza Mayor.コンサートはマヨール広場で開催されます


「あれ?富士山はずっと日本にあるのに「estar」が使われるのは…なぜ?」

「イベントの場所には 「ser」が使われるけど、イベントって一時的なものじゃないの?」

こんな風に思ったのではありませんか?

実は、私もスペイン語を学び始めた頃
「Ser」と「Estar」のこの使い方に少し混乱を感じました。

なぜこのような混乱が起きるのでしょうか?

その原因は、「estar」が持つ「場所を示す自動詞」としての働きを無視して、

「一時的な状態」を表す一面だけで捉えようとするからです。

場所を示す自動詞「estar」

もういくつか、例文を挙げます。

Ahora mismo, estoy en el centro comercial. 私は今、ショッピングセンターにいます。

ここで使われている「estar」は、おそらく
皆さんのイメージ通りでしょう。

私はショッピングセンターにいるのは、
買い物をしているか何らかの理由があるからであって
用事が済めば、どこかほかの場所に移動するのは明白です。

つまり、ここでは「一時的な状態」が当てはまります。

しかし、次の例文ではどうでしょうか?

La Alhambra está en Granada. アルハンブラ宮殿はグラナダにあります。
Londres está en Inglaterra. ロンドンはイギリスにあります。

これらの例では、アルハンブラ宮殿がどこかへ移動するはずもなければ、
ロンドンが一時的にそこにあるわけではありませんよね。

ここで重要なのは、「estar」が

○○にある」というそのものの存在場所を示す自動詞

として使われているということです。

ですから、例えば

Mi perro está en el jardín.私の犬は、庭にいます

という文で、

「ここで『estar』が使われるのは、犬がいつもそこにいるとは限らないからです」

と説明するのは、適切ではありません。

この文で用いられている「estar」は、

ただ単に、その時点で犬がいる場所を示しているだけで、

この後、犬がどこかに行ってしまって居なくなるか、ならないかは

全く関係がないということを、しっかり理解しておいてください。

そして、対象が永続的なものでも一時的なものでも、

その場所を尋ねる場合は、常に dónde + estarを使って

¿Dónde estoy?私はどこにいるの?
¿Dónde estás?君はどこにいるの?
¿Dónde está (○○*)?(○○は)どこにいるの?/あるの?
¿Dónde estamos?私たちはどこにいるの?
¿Dónde estáis?君たちはどこにいるの?
¿Dónde están(✖✖**)?(✖✖は)どこにいるの?/あるの?
*○○=単数形 **✖✖=複数形

というふうに質問する、と覚えておきましょう。

イベントを示す自動詞「ser」

今度は「ser」について見ていきます。

下の例文を見てください。

Mi clase de español es en la escuela oficial de idiomas. 私のスペイン語のクラスは、公式語学学校で行われます。
La fiesta es en la casa de María. パーティーはマリアの家で開かれます。

これら2つの文からわかる通り、

スペイン語のクラスはある一定の時間枠の中でしか行われず
しかも永続するものではありません。

パーティーも持続時間が短い一時的なイベントです。

にもかかわらず、どちらも「ser」が使われます。

つまり、「○○で行われる」という時には、いずれの場合も

イベントや予定された事象の開催場所を示す自動詞」としての「ser」

を用いるということです。

この自動詞としての「ser」は連結動詞としての「ser」とは別物である
というふうに、しっかり理解しておいたほうがいいです。

「Estar」の自動詞としての働き

  • 意味: 「○○にある」という、そのものの存在場所を示す
  • 対象: 人、建物、場所、都市など、何にでも使える
  • ポイント: 対象が永続的でも一時的でも、場所を示す場合は「estar」!

「Ser」の自動詞としての働き

  • 意味: 「○○で行われる」「○○で開催される」というイベントの開催場所を示す
  • 対象: コンサート、授業、会議など、予定された事象
  • ポイント: 一時的であってもイベントの開催場所を示す場合は「ser」!

この理解を持つことで、あなたのスペイン語表現は
一段と自然で正確なものになるはずです。

¡Sigue aprendiendo!