レシピ紹介
スペインに来たばかりの頃、このポテトサラダがどこのバル(bar)でも家庭でも「ロシア風」と呼ばているのが妙に気になったものです。
でも「ロシアでは皆このサラダを食べてるのか?」という私の問いに答えられるスペイン人は一人もいませんでした。
そこで調べてみたらロシア料理にほんとうに存在するようです…
正確には、19世紀中頃に当時のモスクワで指折りのレストランだった『エルミタージュ』のシェフが考え出したレシピなのだそう。
当初は高級な食材をふんだんに使っていたために庶民の手の届く食べ物ではなかったということです。
1905年のレストラン閉店とともにオリジナルのレシピは永遠に失われてしまったのだとか。
時を超え場所を超え、レシピもより簡易なものへと変わっていって、今では日本でもどこでも世界中いたるところで「ロシア風」のポテトサラダが食べられています。
安い食材で気軽に作れるのでここスペインでも最も愛されている食べ物の一つとなっていますし、バルのタパスとしても欠かせない存在です。
今回紹介する作り方ではじゃがいもをはじめ、茹でる必要のある物は全ていっぺんにしてしまうので一度に大量に作るのがとても簡単。
普通のサラダ同様あらかじめ塩、オリーブオイル、酢を加えることで、マヨネーズだけで味を付けるよりきりっと引き締まるところがポイントです。
先日、いつも加えていた玉ねぎのみじん切りを省略して作ったら無くても十分に美味しかったので、そちらのレシピを載せておきます。
写真では分かりにくいのですが、色と味のアクセントにグリーンオリーブの実が入れるのが我が家の定番。
グリーンオリーブの代わりにブラックオリーブでもいいですし、茹でたさやいんげんを入れても美味しい。
日本のポテトサラダとはまたひと味違ったスペインの「ロシア風」じゃがいものサラダ、ぜひお試しあれ。
作り置きやパーティメニューの一品にも重宝しますよ。
レシピ
ロシア風じゃがいものサラダ
ensaladilla rusa
材料(4人分)
じゃがいも・・・500〜600g
にんじん・・・1本(細いものなら2本)
卵・・・2個
緑オリーブ(*)・・・10〜12個
ツナ缶・・・1個(水を切った状態で55〜60g)
塩・・・小さじ1
オリーブオイル・・・大さじ2
リンゴ酢(**)・・・大さじ1
マヨネーズ・・・大さじ3
作り方:
1. 大きめの鍋にたっぷりと水を入れ、じゃがいも、にんじん(両方とも皮ごと)卵を入れて火にかける。
沸騰し始めてから20〜30分、じゃがいもに串がすーっと刺さるようになるまで茹でる(じゃがいもの大きさによって茹で時間に差が出ます)じゃがいもが茹で上がったら、にんじん、卵とともにざるに空ける。
2. じゃがいもが冷めたら皮を剥き、1㎝角のダイスに切る。にんじんも皮をむき、じゃがいもより小さめの角切りか、うすいイチョウ切りにする。卵は殻をむきおろし金でおろす。オリーブの実は一つずつ横に3等分しておく。
3. ボウルなどの容器に2のじゃがいも、にんじん、ゆで卵、オリーブの実を入れる。缶から出して水を切ったツナを加えて塩、オリーブオイル、酢で味付けをする。
4. 最後にマヨネーズを加えよくかき混ぜたら出来上がり。
* オリーブの実はタネを抜いたものを使います。アンチョビー入りでも構いません。輪切りにしてもいいし、丸のまま入れてしまってもいいと思います。
著者はレシピの分量より沢山入れていますが、そこらへんはお好みに応じて加減して下さいね。
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