スペイン料理のなかでも定番中の定番。
大人数の集まりがあっても、これをひとつドンと作ってバゲットと出しておけばとりあえず皆ハッピー、という優れものです。
上手に作るための秘訣は
- 絶対に焦げ付かないテフロン加工のフライパン
- 大量のオリーブオイル
この2つだけです。
スペイン人の作るトルティージャが美味しいので作り方を見せてもらったとき、使うオイルのあまりの大量さに度肝を抜かれたものです。
でも、そうやって作ったものは美味しさが格段に違います。
というわけで、今回は本場スペインのやり方通りのレシピを紹介しましょう。
トルティージャの完成後に余ったオイル(もちろん結構な量です)は再利用できます。
ドキドキするかもしれませんが、気前よくドボドボとフライパンに注いでください!
食べ過ぎは禁物とはいえ、やはりいつ食べてもスペインが生んだ傑作料理だと感心せずにはいられないスター選手です。
じゃがいものトルティージャ
tortilla de patata
材料:(20cmのフライパン1個分)
ジャガイモ・・・500 g
玉ねぎ・・・小1個
卵・・・6個
塩・・・小さじ2/3+小さじ1/2
オリーブオイル・・・たっぷり
作り方:
1. 直径24㎝のフライパンにオリーブオイルをたっぷり注ぎ、中火で温め始める。
*分量の目安は、フライパンの底から1~2cmぐらいです。
2. ジャガイモは皮を剥き、まず縦半分に切ってから厚さ3~4mmの削ぎ切りにする。(火が早く通るよう、なるべく薄く!)玉ねぎは繊維にそって2~3mmの薄切りにする。
3. フライパンの上に手をかざしてみて温かさが感じられるようになったらジャガイモを加えオイルで煮る。
*このときジャガイモの高さの3/4がオリーブオイルでかぶるようにします。足りないようであればオイルを足してください。
*「揚げる」のではなくあくまで「煮る」感じで。ゆっくりと時間をかけ、決してジャガイモの外側だけが茶色く焦げてしまわないように気をつける。
4. ジャガイモを入れて5分ほどしたら玉ねぎを加える。時々かき混ぜながらさらに15~20分「オイル煮」する。
*だんだんと嵩が減って全体がオイルをかぶった状態になってきます。
5. 全体の見た目がぐだぐだになり、ジャガイモをフォークか菜箸でつついてみた時ホロホロと崩れるようになったら、受け皿代わりにボールを重ねたざるに取り出し、よけいな油分を落とす。フライパンに残ったオイルも濾し器を通して耐熱ガラス瓶などに移し、保存しておく。(冷蔵庫で保管しておけば、サラダのドレッシング以外なら炒め物など他のお料理に使えます)
6. ざるに取り出したジャガイモに 塩小さじ2/3 をまぶしておく。
7. 違うボールに卵を割り入れ、ほぐす。塩小さじ1/2 を加えてさらにほぐしたらジャガイモを加えてよく混ぜ合わせる。
*この時、フォークの背などでジャガイモを潰しながら丁寧に混ぜます。
8. フライパンを直径20cmのものに替え、受け皿代わりにしいたボールにたまったオイルを 大さじ2程(フライパンの底全体にやっと行きわたるぐらい)入れて火にかける。
9. ジャガイモと卵を混ぜ合わせたものを流し入れ、時々ゆすりながら中火で1~2分、端の方がやっと固まってくるぐらいまで焼く。
*さあ、これからいよいよ引っくり返すのですが、写真をご覧になっても分かる通り端っこ以外はまだかなり生の状態です。でも心配無用、今が「引っくり返し時」です。
10. フライパンの上にフライパンの直径よりひと回り大きい平皿を載せて片手でしっかり上から押さえ、もう片方の手でフライパンの取っ手を持って一気に引っくり返す。エイヤッ!
*「一気に」 というのが重要です。躊躇せずに思い切って引っくり返しましょう。尚、使用する皿はなるべくふちが立ち上がっていないものを選んで下さい。その方が後でトルティージャをフライパンに戻すときに楽です。
11. フライパンをどけると皿の上に片面だけ出来上がったトルティージャが現れる。もう一息!
12. 再びフライパンを火にかけ、オイルも少しだけ足したらトルティーヤを滑らせるようにしてフライパンに戻す。木べらでトルティージャの側面を下に巻き込むようにして厚みの部分を形作りながら1~2分焼く。
*今回は少しフライパンにくっ付いてしまい、引っくり返すときに破れてしまいました。フライパンの買い替え時?
13. 皿を使ってもう一度とトルティージャを引っくり返してフライパンに戻し、木べらで側面の形を整える。必要ならばこの作業を繰り返す。片面30秒ぐらいずつ。
14. 中央部分を木べらで押してみて、まだ少し柔らかい位の時点で取り出す。
*こうした方が余熱で卵がちょうど良い具合に固まります。我が家は全員、半熟トルティージャが好きなのでかなり柔らかいうちに取り出してしまいますが、そうでない方は焼き時間を長くして中までしっかり火が通ってから取り出して下さい。
…とまあこんな感じ、いつも何気なくやっていることを説明するのは結構大変ですね。
レシピの説明がだいぶ長くなってしまいましたが、作るのはそれほど難しくありません。
ぜひ挑戦してみてください!
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