万聖節の揚げシュー&聖人の骨

レシピ紹介

スペインでは、11月1日は「全ての聖人の日」という祝日となっています。

キリスト教では「諸聖人の祝日」とか「万聖節」と呼ぶようですね。

亡くなった人たちを供養する日でもあるので、お供え用の花を持ってお墓参りに行くひともたくさん見かけます。

さて、どこの国にも特定の日(時期)に食べるお菓子というものがあります。

著者の住むイルンでは万聖節にブニュエロス(buñuelos)呼ばれる揚げ菓子を食べる習慣があります。

この時期になると期間限定で、町中のパン屋や菓子屋の棚にこれがずらりと並び、万聖節当日はどの店でも飛ぶように売れています。

「イルンでは 」と断り書きをしたのは、同じスペインでも地方や都市によってブニュエロスを食べる祭日や時期が違うからなんです。

例えば、バレンシアでは有名なサンホセの火祭りの時期に食べるようですし、聖週間やイースターの時期に食べるところもあるらしい。

また一口にブニュエロスを言っても、数多くのバリエーションがあります。

今回紹介する普通のシュー生地を揚げて砂糖をまぶしただけのシンプルなもの、カスタードクリームやチョコクリームなどが中に詰まったもの、生地にカボチャやサツマイモ、チーズを混ぜ込んで揚げたもの、バカラオ入りのもの…

正直、以前は「ブニュエロス?ふ〜ん」ぐらいにしか思っていませんでした。

でも、料理ブログを始めてからスペインのお菓子のレシピが少ないかな?と思っていたところだったので、これを機に初めてブニュエロスを作ってみることにしました。

…といっても、実はものすごく簡単です。

熱したオイルに落とした生地が揚がるにつれて自分勝手にくるんとひっくり返る様子が面白く、作りながら結構楽しめます。

フランスにもペドノンヌ(修道女のおなら)という全く同じお菓子が存在するみたいですね。

とはいえ、ブニュエロスはブニュエロスで独自の歴史があり、モリスコ(レコンキスタ時代のイベリア半島でカトリックに改宗したイスラム教徒のこと)が考案して売って歩いたのが始まりとされています。

レシピ

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揚げシュー
buñuelos

材料

牛乳・・・125㎖
バター・・・37.5g
塩・・・小さじ1/4
小麦粉・・・100g
卵・・・3個
ナツメグ・・・ひとつまみ
オリーブオイル・・・適宜
砂糖・・・適宜
シナモン・・・適宜
粉糖・・・適宜

作り方

1. 鍋に牛乳、バター、塩を入れて火にかける。牛乳が沸騰してバターが完全に溶けたら、ふるった小麦粉を一気に加えて木べらなどでかき混ぜる。だまにならないよう、エネルギッシュに!

2. 鍋肌に生地が付かなくなったら火から下ろし、ナツメグひとつまみと卵を1個ずつ割り入れてその都度木べらで混ぜ合わせる(まだまだエネルギッシュに!)

3. 3個目の卵はあらかじめ溶きほぐしておき、生地に少しずつ加えながら固さの調節をする。生地は「固過ぎず、柔らか過ぎず」がよい。

4. フライパンにオリーブオイルをたっぷりめに入れ(あとから膨らんだブニュエロの高さの半分がかぶるぐらい)火にかける。オイルがある程度熱くなったら中火にして、二つのスプーン(大)を使って生地を落としていく(片方のスプーンの先半分にこんもり生地をとり、もう片方のスプーンで落とす)揚げている間に生地は3倍ぐらいに膨らみ、自然にひっくり返る。

5. 全体がきつね色に揚がったらすくいあげ、砂糖とシナモンを同量ずつ混ぜたものや粉糖をまぶして出来上がり。

(オプション)
粗熱が冷めてからブニュエロスの上部にハサミで大きく切り込みを入れ、カスタードクリームまたは生クリームを絞り込む。

出来上がりに砂糖をふりかけたらお菓子屋さんで売ってるのみたいになったので、嬉しさの余り沢山写真を撮ってしまいました。

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ところでもうひとつ、万聖節に食べるお菓子があります。

その名も「聖人の骨」。

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マジパンを薄く伸ばして小さく切り分け、筒状にするために棒に巻き付けて乾かし、後でクリーム餡を詰めたものです。

作り方が少し竹輪と似てる?

と書いていて突然、子供のころ竹輪の穴にチーズを詰めて食べるのが好きだったのを思い出しました。

ま、それは置いておいて。

せっかくなのでこの機会に「なんちゃって骨」も作ろうと思っていたのですが…

材料を調べたら、砂糖の量があまりにも凄まじかったので止めました。

そういうわけで、上の写真の「聖人の骨」は店で買ってきたものです。

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